書評一日一冊

『荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論』

荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 (集英社新書)作者: 荒木飛呂彦出版社/メーカー: 集英社発売日: 2011/06/17メディア: 新書購入: 18人 クリック: 431回この商品を含むブログ (115件) を見る意外! それは案外普通! 「奇妙な」と題名にはなっていますけれど、…

『シュリーマン旅行記 清国・日本』

シュリーマン旅行記 清国・日本 (講談社学術文庫 (1325))作者: ハインリッヒ・シュリーマン,石井和子出版社/メーカー: 講談社発売日: 1998/04/10メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 37回この商品を含むブログ (41件) を見るトロイア遺跡の発掘で著名なシュリ…

『江戸の歴史は大正時代にねじ曲げられた サムライと庶民365日の真実』

題名が長い! 小飼弾氏によると題名は短ければ短いほど良い本の可能性が高いそうですが、これは面白かった。この本は「イメージの江戸時代」から「本当の江戸時代」へと転換を図るのを目的としていて、江戸の風俗や生活がかなり事細かに、面白おかしく書かれ…

『マネーボール』

マネー・ボール (RHブックス・プラス)作者: マイケル・ルイス,中山宥出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン発売日: 2006/03/02メディア: 文庫購入: 26人 クリック: 216回この商品を含むブログ (165件) を見る超傑作。本当に★が10コくらい付けたいく…

『キュレーションの時代』

キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)作者: 佐々木俊尚出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2011/02/09メディア: 新書購入: 57人 クリック: 2,260回この商品を含むブログ (201件) を見る個人的に大注目のITジャーナリストが書…

『超ヤバい経済学』

超ヤバい経済学作者: スティーヴン・D・レヴィット,スティーヴン・J・ダブナー,望月衛出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2010/09/23メディア: 単行本購入: 13人 クリック: 193回この商品を含むブログ (59件) を見る日本では荻上チキがやってるような…

『セラフィム 2億6661万3336の翼(限定版)』

セラフィム 2億6661万3336の翼(限定版)(リュウコミックス)作者: 押井 守,今 敏出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2010/12/04メディア: コミック購入: 6人 クリック: 103回この商品を含むブログ (23件) を見る昔、アニメ雑誌で連載されていたのを、高校の…

『テルマエ・ロマエ』

テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)作者: ヤマザキマリ出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2009/11/26メディア: コミック購入: 119人 クリック: 3,802回この商品を含むブログ (738件) を見るけっこう多方面で評判になっていたマンガを購入。 ストーリー…

『聖☆おにいさん』3巻

イエスと仏陀のシュールギャグ三冊目。「このマンガがすごい! 2009」の1位の作品。本屋に行ってみると山積みされていたので、衝動買いをしてしまったものの、読んでみるとネタを捻り出すのが難しいんだろうな〜と感じる。3巻目に入って新キャラが続々…

『すすんでダマされる人たち』

「嘘を嘘と見抜けないと(掲示板を使うのは)難しい」とある人は言ったが、今や現代生活を営むのも難しくなってきているようだ。円天、ふりこめ詐欺、マイナスイオン、ダイエット、インチキ宗教、いかさま政治……なにもかも。データと検証がおろそかにされ、声…

『ヘタリア』

ヘタリア Axis Powers作者: 日丸屋秀和出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス発売日: 2008/03/28メディア: コミック購入: 19人 クリック: 439回この商品を含むブログ (287件) を見るヘタリア 2―Axis Powers (2) (BIRZ EXTRA)作者: 日丸屋秀和出版社/メーカー: …

『全集 日本の歴史 12 開国への道』

開国への道 (全集 日本の歴史 12)作者: 平川新出版社/メーカー: 小学館発売日: 2008/11/26メディア: ハードカバー クリック: 3回この商品を含むブログ (17件) を見るおそらく、現時点で最も信頼のおける(最近の研究を元にした)歴史シリーズ。『全集 日本の…

『道士郎でござる』

無茶苦茶面白い。これはもしかしたらヤンキー版の『よつばと!』ではないだろうか?道士郎でござる 8 (少年サンデーコミックス)作者: 西森博之出版社/メーカー: 小学館発売日: 2006/02/17メディア: コミック購入: 1人 クリック: 25回この商品を含むブログ (3…

『ガリレオの苦悩』

ガリレオの苦悩作者: 東野圭吾出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2008/10/23メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 38回この商品を含むブログ (183件) を見る探偵ガリレオの最新短編集。文庫が出るまで待ってれば……と思ったものの、買いました。変化としては…

『容疑者Xの献身』

容疑者Xの献身 (文春文庫)作者: 東野圭吾出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2008/08/05メディア: 文庫購入: 36人 クリック: 219回この商品を含むブログ (684件) を見る映画も公開されて盛り上がるガリレオシリーズ、ということで、『容疑者Xの献身』を読ん…

『日本を変えた10大ゲーム機』

日本を変えた10大ゲーム機 (ソフトバンク新書 87)作者: 多根清史出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ発売日: 2008/09/17メディア: 新書購入: 13人 クリック: 349回この商品を含むブログ (44件) を見るスペースインベーダーからプレステ3までを時系…

数学本

その数学が戦略を決める作者: イアン・エアーズ,山形浩生出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2007/11/29メディア: 単行本購入: 98人 クリック: 2,063回この商品を含むブログ (218件) を見る来年のワインの善し悪し、ある政策がどのような効果をもたらすか、教…

『影響力の武器』

セールスの技術はつまるところ「イエス」と言わせる技術である。本書はその技術を体系的にまとめている。詳細は読んでもらえれば分かるけれども、何千とあるテクニックも大きく6つに分けることができるというのはとても納得できる。「イエス」と言わせる技…

『このマンガがすごい! 2008』

このマンガがすごい!2008作者: このマンガがすごい!編集部出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2007/12/04メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 24回この商品を含むブログ (78件) を見る『ハチワンダイバー』が1位、これは妥当と見るべきかもしれない。『へうげ…

『The Book』(ネタバレ)

普段小説読まないんだけれども、これだけは別ということで。The Book 〜jojo's bizarre adventure 4th another day〜作者: 乙一,荒木飛呂彦出版社/メーカー: 集英社発売日: 2007/11/26メディア: 単行本購入: 15人 クリック: 158回この商品を含むブログ (274…

諸星大二郎『妖怪ハンター』

諸星大二郎の名前は聞いたことがあったけれども、読んだことはなかったので、コンビニにワイド本が売ってあったのを機に購読。これが凄く面白かった。内容は、異端の考古学者が日本古代の闇に眠る存在の謎を解き明かす……といった感じで、クトゥルー神話の影…

『よつばと!』7巻

いい年した独身のオッサン三人組と、幼女の四人が牧場に行く……という、微妙なコンセプトを何の疑問も無く提示できるところに漫画家の力量を見た! というわけで、楽しめました。この作品の魅力は受け答えの妙にあるような気がする。台詞だけじゃなくて行動を…

『「世界征服」は可能か?』

オタキングこと岡田斗司夫が悪の組織と「世界征服」を考察する……のはいいんだけれど、大人視点での可能不可能話に終始しているので、かなり消化不良だった。とは言っても、悪の組織のタイプを四つに分類したり、世界征服の目的を考察したりと、読んでて勉強…

『火鳳燎原』

三国志系の作品の中では、かなり良い位置にあるんじゃないだろうか。4巻が出たあたりから注目しだして、1〜3巻をず〜っと探していたのだが、最近、立ち寄った本屋で偶然発見して、購入。1〜4巻まで通して読んでみると、なかなか面白どころが掴めない作…

『ポアロ登場』

「ミステリーの女王」という定まった評価のアガサ・クリスティーの、有名キャラクターが登場する短編小説と言うことで、楽しんで読めるかなぁと思ったのだけれど、これはなんなんだというのが第一の感想。読んでて時々訳が分からなくなるのは、アガサ・クリス…

『咲』

萌え麻雀漫画『咲』を購入。美少女と百合と麻雀という奇跡の三角結合を成し遂げた新ジャンルの先駆者なんだけれども、話はとっても長くなりそう。ルールは知らなくても好い加減に読める。「麻雀人口が一億人を突破し、社会的認知度と文化が一気に花開いた」…

漫画関係を振り返る

昨年も一年色々と漫画を読んだなぁということで、印象的だった作品や、ちょっと疑問に思ったことなどを書いてみる。 スティール・ボール・ラン 言わずと知れた荒木飛呂彦の『ジョジョの奇妙な冒険』第7部。今年はもうリンゴォ・ロードアゲインの登場に尽き…

『サルまん 21世紀愛蔵版 上下巻』

風邪を引く前日に行った百貨店で偶然発見。そのまま購入。安い買い物ではなかったけれども、値段以上の価値があると思った。連載中は何度か見かけたことはあったけれども、こうして通して読むのは初めて。連載時期がかなり過去なので、語られる内容も(少し…

特別編

マンガナツ100という企画があったそうで、『酔拳の王 だんげの方』で集計結果が出ていた。知っている漫画も知らない漫画も数多いのですが、日本で漫画というソフトがいかに充実しているかの表れだと思った。というわけで、唐突に『一人マンガナツ10』を紹介…

『喰いしん坊!』

大食いのスポーツ化を目指す金持ちが、その食い方を巡って血で血を洗う大食いバトルを繰り広げるという、最近話題の漫画『喰いしん坊!』を読む。大食いは中学生が真似して死んでから、ブームも下火になってきているけれども、漫画の世界では熱い。知られざ…