諸星大二郎『妖怪ハンター』

諸星大二郎の名前は聞いたことがあったけれども、読んだことはなかったので、コンビニにワイド本が売ってあったのを機に購読。これが凄く面白かった。内容は、異端の考古学者が日本古代の闇に眠る存在の謎を解き明かす……といった感じで、クトゥルー神話の影響を明らかに受けているけれども、古事記や古典を題材にした物語はオリジナリティにあふれている。昔の漫画らしく、怪異がそのまま絵になって出てくるのも面白い。絵はやはり古臭いと感じられるけれども、このストーリーがあってこその、この絵なんだなぁと読んでみて思った。
妖怪ハンター』の中の物語「生命の木」が映画化されるらしい。でも、知的障害者がわんさか出てくる(物語の根幹部分にあたる)あれを映画化できるのだろうか?