『ポアロ登場』
「ミステリーの女王」という定まった評価のアガサ・クリスティーの、有名キャラクターが登場する短編小説と言うことで、楽しんで読めるかなぁと思ったのだけれど、これはなんなんだというのが第一の感想。読んでて時々訳が分からなくなるのは、アガサ・クリスティーの文章が下手なのか、それとも訳文が下手なのか。とにかく、時系列がなんの断りもなく飛ぶし、どこかに行ったはずの人間がどこかに行ってなかったりするし、エピソード自体もそれほど面白いとは感じられなかった。トリック的なこと以外で、「これはこうなんだ」と読み手に解釈させる小説と言うのは、ミステリーと言っても如何なものかと思わざるを得ない。
- 作者: アガサ・クリスティー,真崎義博
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2004/07/15
- メディア: 文庫
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