ニューズウィーク

一冊丸ごと大統領選挙特集。
予備選から始まり、本戦へと至る選挙戦の内実が語られる。とりあえず今週のニューズウィークを読まなければ、オバマという人について何も語れないのではないかと思った。とにかく今回の大統領選挙は「オバマ前」と「オバマ後」に分けられるくらい画期的なところがあった。一つにはyoutubeを中心にしたPR戦術、もう一つには携帯電話のネットワークを駆使した投票の呼びかけ。youtubeのほうは前回の大統領選挙あたりから注目されはじめていたけれども、携帯電話を使って組織的に投票の呼びかけ(そのためのソフトをオバマ陣営は開発している)をするというのは、インターネットが普及した現代ならではのことだと思う。ボランティアと小口献金を核にした選挙戦を考えていたオバマの戦略は、民主党の大組織を牛耳っていたヒラリーに対抗するための唯一の手段だったが、それがこれほどまでに成功した例は他にないんじゃないかなぁ。まさに「天の時、地の利、人の和」を得たオバマが勝つべくして勝ったという感じ。
オバマ選挙参謀だったアクセルロッドはちょっと(色んなところで)泣きすぎじゃないかと。でも、彼がいたからこそオバマは大統領になれたということが良く分かる。マケイン陣営では、クーリエ・ジャポンで「究極の殺人兵器」なんて言われていた(ネガティブキャンペーンの達人)シュミットが中々いい味を出していた。
で、早くも興味は組閣に移っているのだけれど、首席補佐官にはラーム・エマニュエル氏が選ばれた。事故で失った中指を突き出して挑発するのが好きな、米民主党ハマコーみたいな人だ。