超色々

  • サンデー

金剛番長』が面白い! ヤンキー漫画の伝統を引き継ぐのが、チャンピオンでもマガジンでもなく、サンデーというこの不思議。金剛番長は久しぶりに登場した空条承太郎タイプのキャラだなぁ。で、今週号では居合番長が登場。この番長システムって結構面白いなと(馬鹿すぎるけれど)

  • Pen

インド特集! インドって東洋でも西洋でも一目置かれた存在だったから、当然のごとく偉大なのだ。で、現代インドの文化や経済や人なんかが紹介されていて、写真を見るだけでインド通になれそうな。それよりも良かったのが腕時計特集。僕はそろそろ腕時計を買わないといけないなぁと思う腕時計嫌いなんだけれども、その写真の値段を見てビックリ。フランク・ミュラーの新作腕時計一本180万円なり。誰が買うんだ、金持ちが買うんだこん畜生! という具合。

  • ブルータス

映画特集、なんだけれど映画って非常に歴史があって本数もあるから、ブルータスのような雑誌で取り上げるには不向きな題材だと思う。内容がどーしても薄くなってしまうわけで。各界で活躍している人のフェバリットフィルム紹介で、僕の好きな映画が一つも取り上げられていなかったのが悲しい。アダム・サンドラーの『ズーランダー』は見てみたい度数が上がった。

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荒木飛呂彦は漫画界の中ではカルト的な人気があるのに、なぜか「論評」的なところからは外されてきた漫画家であるように思われる。というのは、あらゆるところで規格外なために、語ることが躊躇われるから……だと僕は推測する。週刊連載を長年続け、あれだけ精緻で奇妙な画を描いていながら、週休二日の執筆ペースを保ってきたことがすでに規格外だし、ストーリー、システム、台詞、アイデア、擬音、構図そのどれもが輝かしいからだ。漫画史的に見れば『ジョジョの奇妙な冒険』は少年漫画のパラグラフを変えた作品であり、紀元前と紀元後を分けるものでもあるように思われるのだが……
というわけで、『ユリイカ』なんですが、非常に不満。かつ、これは仕方ないのかもしれないと思った。僕が読みたいのは(読み飽きた)ファンの賛美ではなくて、冷静な論評であったわけだけれども、荒木飛呂彦を語ることなどは雑誌一冊では不可能だということが分かるにとどまる内容だったと思う。その中では、荒木コマ割りの考察は出色の出来だった。他も悪戦苦闘しながら良く書けていると思う。ただ、「痒いところに手が届く」内容ではなかった……というのが正直な評価だろう。

【追記】
たぶん、荒木飛呂彦と『ジョジョの奇妙な冒険』に対する論評集は、これが始めての試みだった(トンデモ的や単発的にはたくさんあったけれど)。その上で、僕らは「ユリイカよりも上」な荒木飛呂彦特集を読めるというチャンスをまだ持っている……と思う。結局のところジョジョは完結していないわけだし、荒木飛呂彦も死んでいない(死ぬのかという問題は置いといて)わけで。「ファンが読みたいものは『知りたい』という欲求を満たしてくれるもの」ということを、今回の『ユリイカ』で教訓が得られたと思う。妥協のないファンの姿勢が、今後も出るであろう「ジョジョ本」の企画側にも一つの枷と拍車になるのではないだろうか?