ニューズウィークなど

イスラエルレバノンの戦争という大ニュースがあると、ニューズウィークのような雑誌はそれ一色になってしまうので、グッと面白味が薄れてしまうわけだが、血生臭い世の中に一服の清涼感をということか、『世界の動物園&水族館』と題された特集は面白かった。今は世界的な『動物園・水族館ブーム』らしく、ヨーロッパでも動物園の入場者数は右肩上がりに増えているらしい。これはエコに対する意識の向上があるわけで、自然や動物を守ろうと努力することが持続可能な人間社会の構築にも繋がっているのかなと思う。面白そうだと思ったのは『台北動物園昆虫館』と『モナコ海洋博物館』で、どちらも機会があれば行ってみたい。スペインで当地のユダヤ史がブームになっているという記事は、人あるところに歴史ありなんだなぁと強く思った。知らない土地の、知らない物事を知ることは、とても視野を広くする。南太平洋の島国ツバルの写真は、とても物悲しい。島が沈むというのは、人間の想像を超えた出来事だけに、そこにも住んでいる人がいるという事実に愕然とする。ちなみに一番面白かったのは、The TipSheetのBOOKSの記事。海賊の素顔に迫る本として、色々紹介されているが『サルでもわかる海賊完全ガイド』って気になる。

  • NATIONALGEOGRAPHIC

カリブ海最強の海賊『黒ひげ』の記事が目当てで購入。黒ひげが生きていた時代は18世紀で、18世紀がカリブの海賊の最盛期だったという事実に驚かされるが、魔女狩りだって中世ではなくて近代の、それもアメリカで広く行われていた。一般の人間の歴史観と、歴史が物語る真実とは常にずれがあって修正されることはなかなかない。黒ひげの物語はとても劇的で、それがなぜ今になって注目されるかというと、黒ひげの乗っていたと思われる海賊船が発見されたからだ。17世紀の遺物の写真はとても興味深い。梅毒治療用の膀胱洗浄機とか、これであれをああしたのかと思えば、そんな時代に生まれなくて良かったなと。しかし、強く思うのだけれど、写真家の見る目としての写真は、読み手に新鮮な驚きを提供してくれる。今号で言えば、バンクーバーの海峡に生きる魚とかの写真や、カトリーヌの惨状、その他色々。人が思い描くイメージの外にある絵を人は観たいのだ、と何げに思った。

  • チャンピオン

範馬刃牙』はマウスvsゲバル。しかし、マウスにはゲバルと戦う理がないのでは? と思った。訳の分からない血化粧で、殺す気満々のゲバルにマウスは早く逃げるべき。というか、オリバとゲバルを早く並び立たさないと、話が進まないと思うのは僕だけか。でも、そうなるとどちらかの底が割れてしまうので、作者としては引き延ばしたいんだろうな〜と思ったり。

  • モーニング

バガボンド』は植田の持つ鉄砲は不良品でしたというオチ。でも、衆人環視の中で戦うのかな? 結果を見ると、そうではないようだったけれども。『バガボンド』や『ネギま!』を見ていると、複数の登場人物を生かす方法に漫画は優れていると思う。