『うたばうたゆん』

全日本人必聴のアルバム。
たぶん、僕が最もリスペクトする日本人歌手であろう朝崎郁恵さんのアルバム『うたばうたゆん』は、奄美島歌の真髄が聴ける名盤中の名盤と言えるでしょう。朝崎郁恵さんを知ったのは、確かNTTのCMでだったと思うのですが、おばあちゃんと言っていい年なのに味わい深い声にたちまち魅了されたのです。ピアノ伴奏から広がる朝崎郁恵さんの島歌は、日本人の海に対する心に直接届く力があります。そして「歌」の本質は声なのか詩なのか、僕は一時期、詩を伝えるための道具としての「歌」と捉えていたのですが、当代一流の歌者が歌う、声を伝えるための「歌」は詩をも凌駕すると、これは感覚的な説得力に満ちたものだと思います。
買ったのは、もう何年も前ですが、未だに聴き直しては、美声に酔いしれてしまいます。

うたばうたゆん

うたばうたゆん