『96時間』

テレビで鑑賞。以前、ブログで感想を書いた作品。
http://d.hatena.ne.jp/asaikeniti/20120415#1334475196
基本、書いていることは今回も同じです。


【ストーリー】
娘を攫った奴は皆殺しだ!


【見所】
ブライアン・ミルズの美麗な殺人テクニック。
そして特殊なスキル。


【感想】
やっぱり超面白い!


小さい頃の娘を夢に観る孤独なお父さんの、可哀想なシークエンスが続く前半から、リーアム・ニーソンの「俺の話を聞いてくれよ〜」オーラが凄いなぁと思っていたら、フランスでビッチの本性を露わにした友人に騙された挙句に娘が誘拐!そこからは「特殊な仕事」についていた主人公の、本当に「手段を選ばない」救出活動が続く。


とにかく父親の狂った愛情が、正しく暴走してしまうとこんなにスカッとする話になるのか!と溜飲が下がることこの上なかった。僕は今回観るのは二回目だけれど、ムカつく奴をあの手この手の殺人テクニックで瞬殺するミルズの無双ぶりに、漢ならかくあるべし!と思った。


この映画の上手いな〜と思うところは、実は前半部分にあって、周囲の無理解に無理を通すことのできないミルズが描かれることで、その鬱憤を晴らすがごとく無理を通すことの正当性に繋がっている。本当ならここまでするのはどうなんだ、と思うところだけれど、「娘を救うため」という大義のために破壊神となるミルズの説得力が、ここで生まれていると思う。


あと、悪役の死にざまも良かった。ミルズの殺しの妙技に付き合うだけあって、消化器で殴り殺されたり、電気で拷問の末に殺されたり、「交渉を」と言った瞬間に撃ち殺されたりと、何から何まで美味しい。ジャン・クロードの奥さんを撃つところとかもヤバい。


ヤバいと言えば、この映画はリュック・ベッソンとヨーロッパコープが製作しているんだよね。この、自分たちの母国をボロクソに貶す映画を、臆面もなく送り出す根性が凄い。おフランスは旅行中の少女を誘拐して売春婦に堕とす奴らがいるんですよ!という映画だから。日本に置き換えたら、絶対に「国辱映画!」と騒がれると思うんだよね。それがヨーロッパコープらしい、と言えばらしいけれど(^_^;)


とにかく、何度観ても色褪せない映画だと思う。人生にくよくよするときがあったら、この映画を観て鋭気を養うべし!