『プレデターズ』

テレビで鑑賞。



【ストーリー】
拉致された人間たちが、拉致したプレデターと戦う。
第一幕:オープニング〜地球外の星と知る
第二幕:犬の襲撃〜宇宙船の爆発
第三幕:医者と女を引き上げる〜ラスト


【見所】
ヤクザ!
トレホ!狂ったフィッシュバーン!そして以外にマッチョなエイドリアン・ブロディ


【感想】
YAKUZAなめんなオラー!


製作がロドリゲスなのでトレホが出てくるけれども、すぐ死んじゃうんだなぁ。トレホはマシンガン装備だけれども、そこはマチェーテであってほしかった。


シュワルツネッガー主演の『プレデター』は、80年代のマッチョな戦争映画を痛烈に皮肉る作品で、前半と後半で物語が違うという以上に、今までは通用していた文法が全く通用しない敵が出てきて……というところに新たなアクション映画の萌芽を感じさせる作品だった。


で、今作はどうかというと、メソッドもなにもない時代のアクション映画らしく、最初から道筋は一本に示されている。主人公たちが落とされた世界が地球外の星であることはあっさりと示されるし。魅力的な登場人物がジャングルの中を逃げて、銃を乱射して、一人一人死んでいく。人物の描き分けはかなり出来ていた。オレンジの服の死刑囚とか、企画段階では絶対にブシェミを想定しただろうと思うほど良いキャラだった。


でも、何よりもヤクザが最高だった!この映画、ヤクザを鑑賞するだけでご飯が三杯食べられるなーと。寡黙なスーツヤクザで、プレデターにおけるインディオの役割なんだけれど、刺青が入った背中を見せて日本刀を抜くところから戦闘力が倍増。ハリウッドが描きたい、僕たちが観たいYAKUZAを演じ切ったと思う。演者のルイ・オザワも雰囲気が出ていて良かった。


物語的な新鮮味はないけれども、王道の力強さがある。プレデターと選ばれし最強の地球人という構図は、もう少し洗練させても良かったような。何らかのプロフェッショナルという描写はあんまりないんだよね。主人公とスナイパーの女と、医者とヤクザくらい?死刑囚なんか、なんのために呼ばれたのか解らないキャラだし(賑やかな奴が欲しいというプレデター側の気配り?)


あと、ローレンス・フィッシュバーンがちょっと頭のおかしい男を楽しそうに演じていて良かった。エイドリアン・ブロディは結構肉体派の演技もできる人なんだねぇ。なよっとしている顔には似つかわしくない肉体美を晒している。プレデター側の対立構造とか、もう少し解りやすく描いてほしかった。


映画としては、何も考えずに観ていられるし、見所もちゃんとあるし、俳優も名前のある人が出ているので、飽きずに観ることができる良作だと思う。