『花咲ける騎士道』

スカパーで鑑賞。ペネロペ・クルスが出てる。



【ストーリー】
若者が真実の愛を見付け、戦争を勝利に導く。
第一幕:オープニング〜山賊の退治まで
第二幕:チューリップのブローチを与えられる〜スパイが敵の城に逃げる。
第三幕:ファンファンが城に潜入〜ラストまで
意外に面白かった。フランスのアホっぽさは最高かもしれない。


【見所】
18世紀の華やかな雰囲気と、主人公のドン・キホーテぶり。ご都合主義満載の映画だけれど、意外にアクションが面白いし間抜けなキャラクターたちのナンセンスギャグが(僕ごときの感性では)面白かった。


【感想】
僕は破壊屋さんの映画批評が好きなんだけれど、僕の評価とここまで別れてしまった映画は珍しいなぁと思った。確かにグダグダな映画だけれど、楽しいし肩の凝らない映画で良かった。たまにそういう映画はある。僕はタマフルで超酷評されてた『ツーリスト』もそんなに嫌いな作品でもないし。


というわけで、この映画は18世紀のフランスを舞台にしたナンセンスコメディになっている。リュック・ベッソンのヨーロッパ・コープの映画は、そう意識しなくてもナンセンスコメディーになってしまう傾向があるけれども、今作の場合は開き直って、ちゃんとナンセンスコメディーを展開してくれている。とにかく主人公のファンファンが大暴れして、マヌケな周囲が振り回されるという、型通りのことをやっているところが偉いと思った。


とにかく登場人物がことごとくバカで気持ちがいい。特に国王がバカ殿で、徹底して中身のない人物に描かれているのが良かった。フランスの国王もバカだが、敵側もバカすぎるという、バカ同士の戦争というのも笑えるし、それが最後の血の流れない勝利につながるという展開も良かったと思う。リュック・ベッソンは本当にマヌケなフランス人を描くのが上手い。卵のギャグとかは、ドリフかと思った。


結局のところ、この映画はナンセンスコメディーなので、笑えるか笑えないかで評価が決まるのだと思う。僕はこれくらいのナンセンスさは許容できるし、笑えるし楽しめたから満足だった。もう少し、主人公のファンファンをプレイボーイとして納得できる顔の役者(オーランド・ブルームとか)にしろよ、と思うし、バカっぽいにも限度がある展開が受け付けない人もいると思うけれども、これはこれで良いものだ、というのが僕の評価だ。


あと、意外に時代考証はしっかりしているような気がする。一番びっくりなのは、これがリメイク作品だということだけれど。