虚構と真実

今は人も多く、情報過多の世であるから、虚構が幅をきかせて真実を覆い被せている感がある。「Aという説は実は嘘で、本当はBが正しい」「Bという説は実は嘘で、本当はCが正しい」「Cという説は実は嘘で、本当はAが正しい」という文章だけが一人歩きして、人の本来あるべき判断力を削いでいるように思える。政治的には右も左も嘘を言い続けた60年だった。国際的には西も東も嘘を言い続けた60年だった。教育的にも、文化的にも、何もかもが嘘だらけだった。その中で、一筋でも真実の光が見えると、人はそちらの方向へと吸い寄せられるのは当然のことだろう。今は、「調べる」ことが希薄になってきているように思える。真実は「調べる」ことによって得られるが、どちらかといえば「信じる」ことによって得られると思っている人が多い。そうなると、たとえばとんでもない嘘が罷り通ったり、一人の発言力のある人間の言葉に多数が踊らされることが起こりうるんじゃないかなと。
と、とりとめのない文章を書いたのは、差別とか国際関係とかについて思うところがあったので云々。「●●だから差別(これは露骨なので、たとえば「バッシング」とか「笑い物」になる)して当然」という意識は個人から果ては国家まで渦巻いてるということを認識してしまった。まあ、どんな高尚なことを言っても、本性は生暖かく腐っているという人は沢山いると思うし、僕もそういうところがあるので気をつけようと思う。

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今日は何はなくてもこれかなぁ。

福田首相、辞任表明
9月1日21時43分配信 産経新聞
 福田康夫首相は1日夜、首相官邸で緊急記者会見を開き、首相を辞任する考えを表明した。午後9時半過ぎからの会見で首相は「新しい布陣のもとに、政策の実現を図っていかっていかなければならない」と述べて、辞任を決意した理由を語った。決断の時期については「先週末」と明かした。
  ■政界激震!福田首相辞任■
 福田内閣は昨年9月の発足から1年が過ぎたばかりだが、参院で野党が過半数を占める「ねじれ国会」で法案成立に難渋し、揮発油(ガソリン)税の暫定税率をめぐる与野党攻防でガソリン価格が1カ月の間にリットル当たり25円程度上下する混乱を引き起こしたほか、4月に導入した後期高齢者医療制度に関しても「高齢者いじめ」と世論から強い反発を受け、内閣支持率は2割程度に低迷していた。
 7月には、北海道で開催した主要国首脳会議(洞爺湖サミット)を経て、人心一新のため念願の内閣改造を断行したが、大幅な支持率回復はなかった。秋の臨時国会を前に、新テロ対策特別措置法案の延長の是非や新たな経済対策、衆院解散総選挙の時期などで連立を組む公明党との関係も微妙になっていた。
 福田首相はこうした状況から、今後、自らが政権を維持することは困難と判断したとみられる。福田首相の後継には、自民党麻生太郎幹事長の就任が有力視されている。
 福田首相は平成18年の小泉首相退任に伴う自民党総裁選への出馬を検討したが断念。だが19年9月に安倍晋三前首相が体調不良などを理由に突然退陣したため、その後行われた自民党総裁選に出馬し、麻生幹事長(当時)と争って勝利して第91代首相に就任した。
 内閣総辞職は、内閣を構成する首相と全大臣が一斉に辞職することで、国会はただちに、国会議員の中から新たな首相を指名し、新内閣が発足する。

今の時期になぜ辞めるのかというと、やはりサミットがあり、五輪があり、その後で緊張の糸がプッツリと切れてしまったんだろうな〜と思った。記者会見のときの福田首相の顔には込み上げる感情を必死で押さえるものがあって、ちょっと気の毒にも感じられたが、政治の世界で何一つなすことなく首相の座から降りるというのはどういう気持ちなんだろう。個人的には「おつかれさま」と言いたい。