ニューズウィーク

一冊丸々来年の展望。焦点は「人」と「エネルギー」だ。人はロワイアルやらオルテガやら松坂やらとあまり面白みのない面々だったけれども、エネルギーのほうは面白かった。あと石油は何年持つのか? 代価エネルギーの現状は? エネルギーをめぐる国際情勢は? 原子力は? 今年の原油価格の高騰によって、石油を頂点としたエネルギーのピラミッドが大転換しつつある現状をレポートしている。石油が1バレルあたり20ドルから70ドルにまでなると、「高コスト」で手が出せなかった技術が潮の引いた浜辺の貝のように現れて、いまや技術革新と勢力争いはとどまるところを知らないといった趣。しかも石油についても、石油が正直どれだけの量があるのかわからず、さらには「永遠に枯れない」という説まであって、未来はどう転ぶか分からないんだなぁ……というのが正直な感想だった。