ニューズウィーク

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範馬刃牙』はオリバ怒りの一撃。気持ちは分からないでもないが、急速に噛ませ犬になりつつあるゲバルの立場はいったいどうなるのだろう。

アメリカの中間選挙共和党が惨敗。そして、上下両院で過半数を獲った民主党が勢いを取り戻し、ブッシュ政権の残りの任期に大攻勢を仕掛ける……という盤面で、さてどうなるだろうという記事が特集。基本的に民主党というのは(ブッシュのあまりの評判の悪さに隠れて)対外的な性質の悪さは共和党以上だったりするし、南北戦争で南軍と奴隷制度維持を支持したのが民主党だったように、自国の慨得権利を守ることに関しては手段も方法も選ばないところがあったりする。そういうわけで、選挙結果が一番悩ましいのは脅威論が語られている中国で、日本は東アジアの戦略上他にパートナーがいないという位置を(少なくとも大統領が変わるまでは)保ち続けるのではないだろうか。
来年の大統領選挙は民主党が勝つとして、それはヒラリーが勝つのではなくて、バラック・オバマが勝つ可能性のほうが高いような気がする。どちらにしても初の女性大統領だったり、初の黒人大統領(父親はケニア人で、母親は白人だけれども)だったりするわけだが、異なる人種間の融和というメッセージを送るには最適な人間であるように思える。ヒラリーって味方も敵も多そうで、前回のハワード・ディーンのような道を辿りかねないし。
注目の記事は『見せかけだけの逆差別論』という記事。要するにマイノリティに対する優遇政策が逆差別であるという主張についてのものだけれども、日本も同じような話はあって興味深かった。奈良や京都で起きた一連の不祥事は、マイノリティの職を確保するためのものという名目に寄生する人たちが、「特例」から「ルール無視」に転じたことが一因にあると思う。でも、こういうのを撤廃すれば、じゃあ差別がなくなるのかというと、そうではないはず。差別の問題については、まずオープンな場所で話し合うことが大切だろう。相手を知り、自分を知ってもらう作業の過程で、問題点を改めて浮き彫りにし、解決策をお互いが考えあうというスタンスが必要。これが密室の中での話し合いになるから、いわゆる「同和利権」みたいな誰にとっても望ましくない話が出てくるのだと思う。
プレステ3の記事は提灯。でも、ここに来てプレステ3が市場を制す可能性はかなりあるような気がしてきた。