色々

『仮想報道』は前回からの続きで、今回は「自己責任」について。イラクの人質や耐震偽造問題で自己責任論が浮上してきた背景には、今の日本人が、自己責任を強く問われる環境に置かれているからではないかという指摘。「成果主義」と「自己責任」が一対のものとして労働者に押し付けられている現状で、ある程度本人にも非がある場合は、同情を受け入れがたい状況になってきているというのは、ある程度的を射ていると思う。人権感覚が希薄な国には人権侵害が多く、環境意識の希薄な国では公害が多発し……というのと同列に扱える問題かもしれない。
感心したのは山崎浩一氏の『今週のデジゴト』というコラムで、韓国社会の二極論性について語られている。韓国の政治的立場というのは「保守(=親米・反北)」か「革新(=反米・親北)」のどちらしかなく、韓国人の一人一人には主張があるのだけれど、この二つに意見が集約されてしまうらしい。「白か黒しかない」というのは中華の属国として常に国内世論を一つにしなければならなかったことに原因があるのかなぁと僕は推測する。日本の場合は、再三分裂と統合を繰り返しているので、この辺の「ファジーさ」が韓国とは決定的に違うのかもしれない。どちらも一長一短だと思うわけだけれども、国としての選択肢が狭まるというのは百害あって一利なしなのかなと。
カオスだもんね』は東京湾クルージングの続き。

  • チャンピオン

範馬刃牙』はオリバの女について。なんというか、迷走という表現がこれほど似合う漫画もない。

  • pen

オランダ特集。penの良いところは、取り上げるものが一つに偏らないところにあるなぁと思った。オランダ特集でも建築や料理人にとどまらず、オランダを代表するデザイナーを色々と取り上げている。オランダという国は、風車とサッカーと木靴とチューリップは有名だけれど、今のオランダは良く解らないところがある。だから、こういう特集で「今」のオランダを知るのはとても興味深い。ただ、この雑誌の生命線はpenselectionのコーナーと、最初の各都市の情報を集めたコーナーだと思う。前回はファッション特集だったので購入しなかったけれども、二週続けて分厚くなっているのは、路線変更したのだろうか。