実況力と解説力

方法論はまだ思考途中。
サッカー中継を見ているからではないが、地球の裏側の何にも知らない国同士のサッカーを、僕らは楽しく観戦している。なぜかと言うと、そこに「実況」と「解説」があるからだ。サッカーの試合前に玄人が見所を解説し、試合中にはこれまた玄人が変幻自在の展開を実況する。そのことによって、昨日まで知らなかったプレーヤーに親しみ、ボールの動きを自分のものに出来るのだろう。ファンタジー小説を書く場合にも、やはり「実況力」と「解説力」が必要になってくる。今とは時間も場所も違う世界を、どうして「解説」がなく理解できると言うのだろう。また、何が起きているかを「実況」しなくては、読み手は何もイメージできない。アイデアの先、「実況力」と「解説力」の二つが揃って、ようやく人口に膾炙したファンタジーが出来上がるのだと思う。