小説力を高めるために

大手の小説投稿サイトを見てみると、「文章的におかしいところはないでしょうか?」「読みづらいところはないでしょうか」と小説が文章だと思っている人が大勢います。確かに小説は文章からなりますが、しかし文章が小説の全てではありません。その証拠に文章は上手いのに面白くない小説のなんと多いことか。そう考えてみると、小説を書く上で、書き手がまず鍛える能力は「小説力」だということに突き当たります。
小説力とは何かな〜と考えると、やはり「小説としての総合力」ということになるかと思いますが、具体的にアマとプロの差はどこにあるのかと思うと、それは物語を作ろうとする能力に差があるのだと思います。物語というのは、起承転結のある話の流れ、とでもいいましょうか、要するに読んでいて面白い筋書きの話を作ろうという意思が、プロとアマでは雲泥なのです。趣味で小説書いている人は、まあ趣味でやればいいので、上手くなる必要はないでしょうが、物書きを目指しているのに、面白くない話を書く人が多い、ということです。
面白くない小説を書く人は、自作が面白くないことに無自覚な場合が多いと思います。では、どうすれば、面白い小説が書けるようになるのでしょうか。そこに、アマが抱える問題点があると思います。解決方法はいくつか考えられます。例えば、小説を書いて書いて書きまくるのも一つの手でしょう。しかし、僕はもう一つの方法を推奨したいです。
駄作を研究する。
これによって、ものの良し悪しが身につくと思います。面白くない小説を書く人は、映画『デビルマン』を鑑賞して、どこが駄目なのかを体系的に研究しましょう。日本映画は駄作の宝庫です。それを見て、自分ならどう創作するかという問いかけを行いましょう。そうすれば、安易な筋書きに頼らない小説力が養われると思います。(しかし、駄作を読め、駄作を見ろって、『映画批評』みたいなこと書いてるなw)