『プレデター』

テレビで鑑賞。昼はショタ映画、夜はシュワ映画。



【ストーリー】
ゲリラを全滅させたシュワが、味方を皆殺しにした宇宙人と一騎打ちをする。
第一幕:オープニング〜ゲリラ基地襲撃まで
第二幕:女ゲリラを捕らえる〜泥を被ってなんを逃れるまで
第三幕:ブービートラップを仕込む〜ラストまで


【見所】
「俺たちは殺し屋じゃない!」
というレスキュー隊が、ゲリラを皆殺しにするところ。野生に目覚めたシュワとプレデターの殴り合い。あとは、安心と納得の核爆発オチ。


【感想】
映画は何度か観て内容もある程度知っている。でも、やはり記憶が曖昧なところがあったので、今回改めて観てみると面白い部分がたくさんあった。「前半と後半でジャンルが違う系」の作品としては、『フロムダスク・ティルドーン』と双璧の映画と言われているけれど、実際はそうでもなかった。


今回観て気付いたのは、一番最初に地球になにかを投下する宇宙船の絵があるということ。あと、序盤のゲリラ基地襲撃は80年代の筋肉バカアクションのメソッドとしてはほとんど完璧に描かれている。マシンガン、決めゼリフ、爆発、ゴミのように死ぬ敵。ここの描きこみがあるから、プレデターの襲撃が新たな緊張感を生み出すことに成功している。


プレデターが中盤で傷を負って、その治療をする描写があるのも面白かった。ちょうど物語の折り返しのところで、敵が人間でないことを明かしている。そこから一人ずつ殺すことで序盤の80年代アクションのメソッドを清算をする展開も良かった。一人一人のキャラが立っているのもベタだけれど素晴らしい。雰囲気のあるネイティブアメリカンの人、アッサリ死んで残念だった。キャラが良いだけに無駄死に感が強いんだよねぇ。


あと、1作目のプレデターは言うほど仁義も守らないし、不意打ち大好きな奴だよね。頭蓋骨を撫でるという文化的な習性を感じさせる造形は、さすがハリウッドの演出だなと。マシンガンやランチャーが通用しない敵に、ブービートラップで戦おうとするのは、90年代のアクション映画を先取りするものだったと思う。「野生vs科学」みたいな枠組みは『ロッキー4』とやってることはそう変わらないけれど、根性だけでなく創意工夫が求められる時代が来つつあることを示している。


その辺りがエポックな作品として記憶される所以なのかなと。