『七つまでは神のうち』
DVDで観ました!
- 出版社/メーカー: SDP
- 発売日: 2011/12/02
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三宅隆太監督・脚本作品。
三宅隆太氏は映画監督で脚本家でスクリプトドクターでもあるという、宇多丸のタマフルでも映画に対する独特な視点とブルボンへの偏愛を披露する人。その三宅隆太氏の監督作品は、タマフルで語った脚本術やホラー映画の作法を十二分に駆使したものだった。
とにかくトリッキーで、反則スレスレの脚本は、これが三宅隆太監督・脚本の映画なのだと思うとより楽しめる。個人的には、ちょっと技巧に走りすぎているところが多々あるとも思いつつ、制作費が同じく三宅隆太氏が監督した『呪怨・白い老女』の三分の一くらいだったとのことで、一点突破の戦術でもあったのだろうなぁと。とにかく、ジャンルがシーン事にどんどん変化していく。最初は犯罪映画的な話だったのが、だんだん現実との乖離が起きて……という展開は鮮やか。
難点は、やはり「あまり怖くない」というところかな〜。パッケージされた恐怖という感じで、野生の怖さがあまりないような気がした。これは、おそらく三宅隆太監督の「カニと修造理論」を映画に反映させたからだと思う。あと、日南響子が超可愛かった。でも、復讐の最後に死ぬにしては、ちょっと不憫なところがあるんだよねぇ。ここまでジャンル横断的な話にするのだったら、Jホラー的な文法を最後に引っ繰り返しても良かったのでは。