『長ぐつをはいたネコ 3D』

3Dって眼鏡をしている僕にとっては、かけづらいし見づらいし、目が疲れるしの三重苦。で、極力2Dで観ておきたいのだけれど、やはりこういう脳天気なアクションを観る場合に限っては3Dで観るべきかなぁと思った。
というわけで、『長ぐつをはいたネコ 3D』を観ました。シュレックに出てきた長靴をはいた猫のスピンオフ。話としては、よくある冒険活劇のアレです。
ジャックと豆の木の話をベースに、天空の巨人の城を目指す長靴をはいた猫、キティ(キャットウーマンのもろパクリ)、ハンプティ・ダンプティの三人が大冒険を繰り広げる。物語の前半は魔法の豆を手に入れるまでのジャックとジルとの争奪戦。後半は巨人の城から金の卵を産むガチョウを手に入れてからの顛末。ドリームワークスのCGアニメは色々とパロディを組み込むイメージがあるのだけれど、今回も到るところにそれが観られた。特に「マメ・クラブ」のルールは、そりゃファイト・クラブだろ! と思ったり思わなかったり。
物語的には、あるキャラとあるキャラの反目の原因が、そのままクライマックスの和解へと繋がる流れになっていて、脚本が上手いなぁと唸らされた。でも、あるキャラがあるキャラと仲間だったというのは、前半部の展開からしてどうなんだと思わざるをえない。ただ、それを含めてのギャグなので、あまり気にならなかった。もともと、リアリティのラインがかなり下(人間と猫と卵が対等)な世界観なので。
個人的にツボだったのは、ハンプティ・ダンプティのコスプレ。終盤の「気付かなかっただろうが〜」からの映像には思わず爆笑してしまった。ハンプティ・ダンプティ勝俣州和が声を当てていて、「本当は良い奴なんだけれど、ダメな奴だから逆恨みしてしまう」という複雑なキャラを上手く演じていると思った。あの勝俣の声がなければ、なかなか成立しづらいような気がする。あと、猫関連はミルクを舐めるところとか、本能で光を追いかけてしまうところとかが一々上手い。長靴をはいた猫のキザなキャラクターもかっこいい。キティとのダンスバトルは本当に観ていて楽しかった。
他にも、酒場のシーンで男が一々服を脱いで入れ墨を見せるシーンとか、「大恐怖」の意外な正体とか、脳天気に笑って楽しめるアクション映画の見本だと思う。