HoI3のお話

というわけで先週末に発売されました戦略級SLG『ハーツ・オブ・アイアン3』をやっていました。amazonさんで7500円だったので即買いです。

ハーツ オブ アイアン III 【完全日本語版】

ハーツ オブ アイアン III 【完全日本語版】

戦略級SLGを多く発表しているパラドックス社の最新ゲームにして、(世界的に見て)今年屈指の注目作である『ハーツ・オブ・アイアン3』なのですが、名作との呼び声高いHoI2からどのように進化したのか、誰もが期待と不安の入り交じった心で待ち望んでいたかと思います。僕もHoI2の極東統合modをしながら、首を長くして待っていましたとも。で、インストールに手こずりながらもHoI3を立ち上げてみました。何日も何日もやって遣り方を覚えて、ようやく日本で国民党をぶっ殺すことができたあたりで一次休憩。「重い」「理不尽」「馬鹿」の三重苦を背負っていると噂されていましたが、そこそこ楽しめるゲームだと思います。でも、楽しめるからこそ、HoIの看板を背負っているからこそ、文句を言いたいところもでてくるわけで……
【良かった点】
・馬鹿だ馬鹿だと言われていたAIですが、それほど馬鹿ではないようです。日中戦は戦力の逐次投入さえしていれば、ほぼAI丸投げでも勝てます。
・技術開発がかなり本格的。「研究チーム」がなくなったのは非常に残念ですが、ゲームで技術開発がしめるウエイトはますます上がってきています。「工業」「歩兵」「陸戦」あたりの技術開発が非常に重要。
・音楽がいい。これは意外でした。
【悪い点】
・遅い。HoI3の時間経過の最速は、HoI2の「非常に速い」と比べて三分の一ほどじゃないかなと。
・外国の閣僚が見られない。まあ、見る必要もないのですが、やはりゲーム的な楽しみとして戦っている相手(蒋介石とか毛沢東とか)を意識しながら戦いたいのです。
・対外諜報にあまり意味が見られない。暗殺とかクーデターのないスパイ戦に意味があるのか的な。
・傀儡国の立ち位置が良く分からない。国民党と同盟を組んでいるシャンシーを降伏させて傀儡政権を打ち立てても、国民党との同盟が続いているのでシャンシーとの戦争が続いたりする。そもそもHoI3では傀儡国が歩兵の提供先にならない(統帥権を奪うことができない)し、リーダーポイントやICなんかを考えると、パルチザン対策以外のメリットが見当たらない。
・(日本の)イベントが少ない。「二・二六事件」はあってもなくてもいいと思うんだけれど、それにしてもイベントが少なすぎ。日本の場合、普通にやっていると政権交代が起こらないので、普通に岡田首相が第二次世界大戦を戦い抜いたりする(HoI2も似たり寄ったりだが)。とりあえず日本関連のイベントとしては「ノモンハン」と「インドシナ進駐」くらいはあってほしかった。このあたりはパラドックス社がmodに丸投げしているからのような気もするが……
・通常イベントの効果が良く分からない。特に「外務省の改革」とかの結果について。
・戦域とか司令部とか必要あるのか?
・「強国は、各国独自の技術を開発し、保有することができる」とサイバーフロントのHPでは謳っているけれど、具体的にどういうことかは説明されていない。

……とまあ、この辺で。やはり「技術チーム」はあったほうが良かったと思います。グデーリアン電撃戦ドクトリンの研究をさせたいですし、山本五十六に空母戦ドクトリンの研究をさせたい。中南米を征服してユナイテッドフルーツ社だらけの技術開発陣を揃えてみたい。あと、技術開発のところに「文化」を入れてほしかったです。色々と改善点はあると思うのですが、パッチとか追加版とかが出ることを期待しています。