『WALL・E』

ピクサーのアニメを映画館で見るのは『トイ・ストーリー2』以来かもしれない(CGアニメ自体はシュレックとか見てる)。というわけで、巷では『ダークナイト』と共に2008年度ベスト映画と名高い『WALL・E』を観ました。2008年のアカデミー賞の作品賞は、この映画が受賞するかもしれないとまで言われているだけあって、高まる期待値を完全に消化できるくらいの傑作になっている。だけど、この映画が作品賞を受賞することはないだろうな〜とも感じた。アニメ映画に対する偏見とかではなくて、時代性とかを考えると、『帰還』をテーマにしたWALL・Eはどうしても弱い。
でも、傑作であることには間違いない。CGアニメとしての表現力が究極にまで達し、さらにハリウッドが培った映像表現の資産の上に、ピクサー的演出方法が完成の域に達した作品だった。今の日本に、これだけのものを作れる作家がいるのだろうか、とエンドロールを観ながら思う。資本とか搾取の構造を考えると、日本では難しいかもしれない。