ロジック

外国人が株を買えば「ハゲタカ」で、外国人が株を売れば「日本売り」
アメリカが対米関係を重視すれば「追従外交」で、アメリカが対米関係を軽視すれば「ジャパン・パッシング」
改革が進めば「格差社会到来」、改革が遅れれば「官僚政治復活」
世の中は欺瞞のロジックに溢れている。
日本の経済がおかしくなったのは、小泉純一郎のせいかと言われれば、それは断じて違うだろう。借金も地方の荒廃も、対米追従も何もかも全てはずっと前から言われていたことで、小泉純一郎以前の自民党政治が全ての原因だった。それを彼一人のせいにしたがるのは健忘症じゃないかと疑う。改革の路線が停滞した瞬間に株価が暴落したが、福田首相を後押ししたのは「格差社会打破」という金看板を抱えて裏腹に道路を作りたがる自民党族議員と、それを応援した世論だろう。識者は、そういうことを知った上で、「小泉改革は最悪だった」と言いたがるけれども、最悪はこれから訪れるということ隠すための、ロジックではないかとすら思う。
この国に一番必要なのは「検証する能力」ではないだろうか? 平成も二十年になったのだから、過去を振り返って状況を整理すべきときだと思う。あまりに短絡的な考え方が、右へ左へと踊らされている状況が恐ろしい。