世界遺産

11:30からの『世界遺産』はハンザ同盟の中継都市ビスビューを見た。
またハンザ同盟か!
というくらいヨーロッパにはハンザ同盟関連の世界遺産が多い。こういう超国家的な勢力が昔からあったので、ヨーロッパはEUという枠組みを作れたのだろうと思う。陸のヨーロッパは統合と分裂を繰り返していたけれども、海のヨーロッパは地中海に関してはイスラムが台頭するまで、バルト海に関しては宗教戦争が本格化するまで、自由な商業活動が行われていた。ハンザ同盟の場合、国家を凌ぐ武力も持っていたわけで、国家を超えた商圏というのもイメージしやすいのだろう。
アジアでも同じような動きがあるけれども、こちらは中央の巨大帝国と周縁の朝貢国という図式が根深く、なかなか思うようにはいかないのではないかと思う。歴史的に見れば「海のアジア」は存在していた。現在、その視点を維持できる国がどれだけあるのだろうか。江戸時代の経世論家である林子平は『海国兵談』で、海を越えればオランダから日本まで遮るものはないと書いた。つまり海を中心に見れば、四方を海に囲まれている日本は、世界の沿岸国全てと『隣国』であるわけだ。海を見れば、世界が見える。陸を見れば、島しか見えない。色々と視点を変えて考えなければならないのではないだろうか??